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乙坂響事件詳細

本件非行

1 事実

令和2年12月1日18:15頃、六松市緑町の自宅アパートの一室にて、当時六松市立青柳中学校3年生15歳の少年「乙坂響」は、42歳の実父「乙坂史郎」を刃物で刺した。刺された実父と、実父に殴られた9歳の娘「乙坂奏絵」は重体。少年も頭部に重傷を負ったため、三人は市内の病院に搬送された。その後、少年が実父を刃物で刺殺したことを自白したため、逮捕に至った。

2 本件非行時の行動及び状況

令和2年12月1日18:00頃、少年と少女が自宅アパートの一室で遊んでいたところ、泥酔した実父が帰宅。実父は少年を蹴り飛ばし、少女の頭部を酒瓶で殴打した。実父が部屋に灯油を撒き、火を付けようとしているのを少年は目撃。台所にあった包丁を手にして、実父の身体を刺した。実父と少女は搬送先の病院で間もなく死亡。実父を被疑者死亡のまま書類送検した。

3 送致機関及び関係機関の意見

実父はアルコール依存症を患い、定職に就いていなかった。家庭を支えていた実母は、実父からの家庭内暴力を受けた末、平成29年に病死。それ以来、暴力の矛先は少年と少女に向けられるようになった。少女をかばうため少年の生傷は絶えず、学校も休みがちになっていた。
本件において、実父は少女を児童虐待死に至らせ、証拠隠滅目的の放火未遂を起こしている。少年の行動で放火には至らなかったが、実父の身体を計7カ所刺しており、明確な殺意があったことを認めている。後悔や反省をする素振りはなく、態度は頑ななため、少年院への送致が予定されている。

 

 

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