精神医療データ
調査書
愛宝学園かがみの特殊少年施設 精神科 高島啓介
作成日:令和5年2月7日
1号施術~4号施術を得て心理的変化に関して調査を行った。以下は今後参考になり得る調査情報と参考資料である。
施術直後は、自分がこうあるべきという考えに縛られ、自分の行いや感情が正しいのかどうか曖昧になり、精神的に不安定になる傾向が多くみられた。しかし、彼らは効果を得るのにさほど時間を要することはなかった。以下は施術前と施術後に行ったバウムテストの結果である。
左の木の絵は筆圧も濃く、枝が尖っていて黒く塗りつぶされていたりする。尖った枝は批判的や攻撃的な心情の表れであり、我々に対する反抗心を感じる。だが、施術後の絵を見ると、筆圧も安定しており、最初には描かれていなかった根や地面、実なども描かれている。地面や根は精神が安定している状態を表し、実や太陽といった絵はやる気や目標を持っていることを表している。
次に施術途中の院生が作成したこちらの作品をご覧いただく。
このマンガ作品の物語自体が、更生プログラムによって得られる院生の変化を表現している。今回のこの院生作品により、施術の途中段階の変化について明確化することができたと考える。
以上が現在の心理的変化による調査報告である。引き続き、施術の途中経過を明確化する資料集めと調査を進める方針だ。
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